現時点での画像生成AIの限界
1. 画像生成AIの驚くべき能力
画像生成AIの能力には本当に驚かされます。
例えば、
- テキストだけで、驚くほど詳細で美しい画像を生成できます。
- 様々なスタイル(写実的、漫画調、抽象的など)の画像を作成できます。
- 複雑な場面や概念を視覚化する能力が高く、想像力をかき立てられます。
- 人間が何時間もかけて作成するような画像を、数分で生成できるため、作業時間を大幅に短縮できます。
2. 実践的な活用方法
- ChatGPTを使って画像生成AIのプロンプトを作成
- 作成したプロンプトを画像生成AIに入力
- 複数のバリエーションを生成し、最適なものを選択
3. 具体的な使用方法と実務での活用
step1:ChatGPTを活用したプロンプト生成
- 現在使用しているのは「Midjourney MJ Prompt Generator V6」です。
- ChatGPTに日本語で希望する画像の説明を入力します。
例:「40代の日本人ビジネスマンがオフィスでプレゼンテーションをしている様子。明るく自信に満ちた表情で、聴衆が熱心に聞いている。」 - ChatGPTが英語のプロンプトを5パターン生成します。
step2:Midjourneyでの画像生成
- 生成されたプロンプトをMidjourneyにコピー&ペーストします。
- 複数のバリエーションから、目的に合った画像を選択します。
この方法により、素材サイトでの画像検索時間を大幅に削減できます。特に、既存の素材では表現しきれない具体的なシーンや概念を視覚化する際に非常に有効です。
コスト面では、Midjourneyは有料サービスですが、その効果と時間節約を考えれば十分に価値があります。
ただし、料金体系は変更されることがあるので、使用前に最新情報を確認することをお勧めします。
4. セミナースライド作成での活用と限界
画像生成AIは、セミナースライド作成の時間短縮に大きな可能性を秘めています。
ただし、現時点ではインフォグラフィックや図表、文字が入るものはCanvaやイルシルなどの別ツールで作成するのがおすすめです。
これらのツールの方が、正確性と編集のしやすさにおいて優れています。
画像生成AIの主な活用方法は、抽象的な概念を表現するイメージ画像や、各セクションを象徴する視覚的要素の作成です。
しかし、同一キャラクターの異なるポーズや場面の一貫した表現が難しいという課題があります。
例えば、私自身をキャラクター化して様々な場面で使用しようとしましたが、スタイルの一貫性を保つのが困難でした。
5. キャラクター化の試みと結果
私の写真をAIに読み込ませ、イラスト化やアニメーション化を試みました。結果は以下の通りです。
- AIは確かに私に似たキャラクターを生成しました。
- しかし、同じキャラクターでも出力されるイラストのスタイルが一貫しませんでした。
- 3D調になったり極端にアニメ調になったりと、統一感のある表現が難しいことがわかりました。
この経験から、ブランディングや一貫したビジュアルアイデンティティが必要な場合は、人間のイラストレーターとの協働が依然として重要だと実感しました。
6. 活用の可能性と限界
画像生成AIの活用可能性は広範囲に及びます。
- お客様の声のイメージ写真作成:
特に写真掲載NGの場合、顧客情報に基づいたイメージ写真を生成できます。 - 製品やサービスの使用シーンの視覚化:
まだ存在しない製品やサービスのイメージ画像を作成できます。 - SNS投稿用の魅力的なビジュアル作成:
ブランドの世界観を表現する画像を効率的に生成できます。
一方で、現時点では以下のような限界があります。
- 完全に一貫したキャラクターデザインの維持が難しい
- 細部(指の本数など)に不自然さが生じることがある
- 著作権や倫理的な問題に関する懸念がある
これらの限界を認識し、人間による最終チェックを必ず行うことが重要です。
特に、生成された画像に不自然な要素がないか、ブランドイメージに合致しているか、倫理的に問題ないかを確認することが不可欠です。
7. 今後の展望と課題
画像生成AIは日々進化していますが、まだいくつかの課題があります。
- 複雑な指示や微妙なニュアンスの完全な理解と表現
- 著作権や肖像権に関する完全な配慮
- 多様性と包括性の確保:生成される画像に偏りがないか
これらの課題は、技術の進歩とともに徐々に改善されていくと期待されます。
私たちユーザーは、AIの進化を注視しつつ、その長所を最大限に活用する方法を常に模索していく必要があります。
まとめ
画像生成AIは、クリエイティブな作業を大きく変革する可能性を秘めています。
その驚異的な能力と効率性は、多くの業務プロセスを改善する一方で、現時点での限界も理解しておく必要があります。
私自身、このツールを使うことで、プロモーション材料の作成が格段に速くなり、クライアントへのビジュアル提案の幅が大きく広がりました。
皆さんも、自分の業務にどう活かせるか考えてみてください。
ただし、人間の創造性や判断力の重要性は変わりません。AIと人間のそれぞれの強みを活かすことで、より効果的な結果が得られるのです。
画像生成AIは日々進化しています。今後も新しい可能性と課題が生まれるでしょう。
私たちはこの技術を賢く活用しながら、常に最新の動向に注目し、自身のスキルも併せて磨いていく必要があります。
ではまた!